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当社は東北で3件しかない農林水産省「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律」(六次産業化・地産地消法)研究開発・成果利用事業計画認定(平成25年6月28日)企業の一つでもあります。 |
![]() 機能性表示食品(メタボリック対応) | |
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このことに伴い広く「生活習慣病改善機能性表示食品」に興味ある企業を公募します。 詳しくは、当社機能性表示食品開発担当(TEL024-522-1192)までお問い合わせください。 |
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1 事業の目的 福島県内で生産されているがその消費用途を十分に開拓できないでいる地域特産物のヤーコンを活用し、ヤーコン塊根中に含まれる有用成分であるフラクトオリゴ糖やポリフェノール等を最大限に活用したヤーコンシロップとそのバリエーション化した商品開発を進め 生活習慣病改善機能食品の産業化を図っています。全国のメタボリックシンドロームに悩む患者等をターゲットに商品化に取り組み、生活習慣病予防・改善商品を開発し、全国展開する上場企業の保険薬局店舗を通じて販売する事により、「安全性」「嗜好性」「栄養性」「簡易性」「経済性」に優れた品質の高い機能性表示食品として信頼されるブランドづくりを目指すと共に国内における他地域のモデル事業となることを目指しています。 2 事業の内容及び実績 試験研究対象を福島県内の生活習慣病改善を希望する県民及びその取組に関与する機関、職種の方とし、ヒト介入試験を実施しました。また、併せて試作品の物性、食味、見た目の評価を管理栄養士(管理栄養技士)・栄養士・医療職・行政職へのヒアリング調査で実施しました。 |
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(1).ヒト介入試験の実施と評価 ヒトにおける生活習慣病への有用性の試験を実施し、評価しました。 |
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※Clinical Nutrition28(2009)に発表されたヤーコンシロップによるヒト介入試験の海外論文をベースに実証試験しました。 Yacon syrup Beneficial effects on obesity and insulin resistance in humans |
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これらの試験・調査の具体的内容や回収・聴き取りした内容を生活習慣病対応6次産業化・新産業創出促進研究会において検討し、事業化のためのロードマップを策定し、早期にメタボ予防機能性表示食品の事業化を図るステージまで検討しました。 | |
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(2).管理栄養士(管理栄養技士)・栄養士・医療職・行政職へのヒアリング調査 物性、食味、見た目の評価 ・試作品のテイスト(食味) ・試作品の取り扱いと保存 ・試作品への感想(QOL調査) ・試作品の安全性 ・試作品の喫食量としての妥当性(※喫食:食事を楽しんでおいしく食べる事) |
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(3).ヒト試験調査結果 ■試験結果 (ヤーコンシロップ試食前後比較) ヤーコンシロップ試食前後比較試験を行うにあたって次の仮説を立ててみました。 帰無仮説:ヤーコンシロップ試食前と後では、BMI値、体重、HbA1c値が変化しない 対立仮説:ヤーコンシロップ試食前と後では、BMI値、体重、HbA1c値が変化する 50日間試食試験の結果、下記に示す表1の通りヤーコンシロップの試食前・試食後といった同一対象から異なる2時点の観測値の「ペア」が得られました。 このため標本の差の検定(対応のある場合)として2群に正規分布が仮定できるとした場合の「対応のあるt検定」と2群が正規分布をなすかどうかわからない場合の「Wilcoxonの符号付順位和検定」で検定計算をしてみました。 ◎対応のあるt検定の結果 【BMI】 差の平均 0.355556 差の分散 0.112778 t値 3.17627 t検定の際の自由度 8 危険率 0.130707E-01 検定結果: * 0.01 < P < 0.05 【体重】 差の平均 0.700000 差の分散 0.462500 t値 3.08790 t検定の際の自由度 8 危険率 0.149370E-01 検定結果: * 0.01 < P < 0.05 【HbA1c】ヘモグロビンA1C 差の平均 0.177778 差の分散 0.294444E-01 t値 3.10811 t検定の際の自由度 8 危険率 0.144868E-01 検定結果: * 0.01 < P < 0.05 ◎Wilcoxonの符号付順位和検定の結果 【BMI】 2×1分割表 検定結果:0.01 < P < 0.02 検定統計量T= 0.0000000 期待値= 14.0000000 分散= 34.8750000 検定統計量Z= -2.2860023 【体重】 2×1分割表 検定結果:0.01 < P < 0.02 検定統計量T= 0.0000000 期待値= 14.0000000 分散= 34.8750000 検定統計量Z= -2.2860023 【HbA1c】】ヘモグロビンA1C 2×1分割表 検定結果:0.01 < P < 0.02 検定統計量T= 0.0000000 期待値= 14.0000000 分散= 34.3750000 検定統計量Z= -2.3025677 以上のことから帰無仮説を「シロップ試食前群とシロップ試食後群の2群間に差が無い」とした仮定は 有意水準5%で帰無仮説は棄却されます。 なお、P値については厚生省課長通知1998年11月30日施行「臨床試験のための統計的原則」で有意水準5%としているのでこれに準拠しました。また、比較データの項目は臨床的重要性を意味するメタボ診断指標のBMI、体重、HbA1cを取り扱いました。 以上の事から0.01 < P < 0.05となるので帰無仮説を棄却し、対立仮説を採用します。 つまり、「ヤーコンシロップ試食前と後では、BMI値、体重、HbA1c値が変化する」ということができました。 また、被験者の生活日誌から約4割の被験者にヤーコンシロップ試食後から排便が普通便から軟便(泥状)になっている事がわかりました。このことはヤーコンシロップが何らかの排便の便の状態変化に関わる可能性を示すものと考えられます。 |
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(4).試作品に関するヒアリング調査及び試食結果 ①試験食品の種類 : 加工食品(砂糖類) ②試験食品の性状および形態 ![]() ③試験食品の組成を表2に示す。 ![]() |
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![]() 各医療人等にヤーコンシロップと通常のシロップを試食し、 物性や食味などを評価してもらいました。 試食しやすい食品に必要とされる3つの要素 (①適度な硬さ、②付着性が少ない、③香り・甘味)についても 評価者の舌で厳しく評価されました。 評価者は、ヤーコンシロップとヨーグルト、コーヒー、豆腐、醤油との組み合わせ使用で、違和感なく、うっすらした黒糖の香りにあっさりした甘味、ややさらさらした感触でベタつきがないことや、これらとの組み合わせ使用でもメインの味を阻害しないことを実感し、野菜パウダヤーコンシロップの有効性についての認識を共有しました。 試作品として用いているヤーコンシロップのフラクトオリゴ糖は消化酵素に対する抵抗性がきわめて高いことが種々の方法で証明されており,典型的な難消化性少糖(難消化性糖質とは,ヒトの消化酵素では加水分解されにくい性質を有する糖質を意味する)の一つです。フラクトオリゴ糖の摂取は,大腸内に存在するビフィズス菌を増殖させます。このこと自体,あるいはビフィズス菌が産生する短鎖脂肪酸の作用により整腸作用が発現するものと推定されており,実際, フラクトオリゴ糖を含有する多くの食品が,整腸作用が期待できる食品として表示許可され,特定保健用食品として販売されており、こうした使用方法も有効であることを示唆されました。 また、併せてヤーコンシロップのフラクトオリゴ糖は難消化性少糖の一つであることからも糖質の摂取制限を必要とする人にも有効と示唆されました。 さらに、「ヤーコンシロップ」の導入で水分誤嚥のある患者でも主食・副食とシロップを交互に嚥下することを可能とすることから咽頭残留を除くといった療養上の効果も期待されました。 |
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![]() また、外観の評価を行いました。 試作品のヤーコンシロップはうっすらした黒糖の香りにあっさりした甘味、ややさらさらした感触物でもともとの食材がイメージでき見た目でも黒蜜と同じで違和感はないとされました。 |
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![]() 評価者の全員が試作品を「よい」と思ったという結果で評価されました。 試食で印象的だったのが、各評価者の「あっさりした甘さ」という反応だった。シロップ=甘くベタつく という印象を持っていた評価者には、 予想外に試作品はあっさりした甘さでおいしいという印象を持ったようでした。 |
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これら調査で採取・聴き取りした具体的内容を分析・検討し、生活習慣病対応6次産業化・新産業創出促進研究会に対して専門的 見地からのアドバイスを求め、当社が事業化のためのロードマップを策定しました。なお、このことによりヒト試験の結果をもとに事業化の準備に着手できる事を研究会参加者間で確認できました。 | |
以上 | |
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![]() 医療人ネットワーク社 機能性表示食品開発担当 TEL:024-522-1192 |
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